フル2線式リモコンの「パターン・グループ」設定方法

施工
スポンサーリンク

「パターン・グループ」設定をしてみよう!

配線図の読み方

まずは、基本的は図面の見方を説明します。どの様にリレーの回路別けがされているのか理解しないと適切なグループ・パターンの回路わけはできません。

それでは、説明を始めていきます!!

図面を書く人によって、シンボルの書き方は変わりますが、自分が書いている方法で説明します。

フル2線式の場合、一つの回路に複数のリモコンリレー(=点滅回路数)を取付る事が可能です。

分電盤結線図では▲×〇〇(▲×2、▲×7)で表します。

例図

配線図では分電盤結線図と同じように回路番号と「▲×〇〇」でリレーの数を記入し、どのリモコンリレーに結線するかをアルファベットで表記します。(「①番回路」の「Aのリモコンリレー」)

設計時に分電盤結線図と配線図のリモコンリレーの数が合っているか確認しましょう!か、盤に予備リレーを準備しておくと安心です(追加分の金額と相談・・・)

リモコンリレー個別で制御できる点滅回路

図からわかるように個別スイッチで制御できる回路数は全部で9回路(9点滅)になります。

グループやパターンに合わせてシンボルに色を付けるとチェックするとこも楽になります。

グループ設定とは

グループ設定とは複数の個別回路を一つの回路としてまとめて、一括ON・OFF操作するためものです。

例えば①-Aと①-Bをひとつのスイッチで制御したいような時に使用します。

また、フル2線のアドレスではグループを「G(グループ)+〇〇(数字)」で表します(G1、G2・・・)

注意点はグループの場合は「全て同時に入り、切り」になります。

事務所などの部屋単位で一括制御するときに適しています。

(アドレス設定器ではグループ設定画面で個別回路の横にON表示されているものが対象にあります)

パターン設定とは

パターン制御とは個別スイッチ一つ一つにON・OFFの制御を行うものです(シーン制御)

そのため、最低でも点灯パターンと消灯パータンの2パターンを設定する必要があります。

調光負荷に対しては明るさを設定することも可能です。

また、設定したパターンと1つでも個別回路が設定したパターンと違っているとスイッチのLEDが「緑」表示になるので点け忘れや消し忘れ防止にもなります。

フル2線式でのパターンの表示は「P(パターン)+〇〇(数字)」で表します(P1、P2・・・)

今回の図面のお店のパータンを組んでみます。

パターン例
  • 照明シンボル「緑」  開店準備用(P1)
  • 照明シンボル「黄」  営業中(P2)
  • 照明シンボル「赤」  閉店常夜灯(P3)

パターンの設定をしてみます。

開店準備用パターン(P1)は点灯させるだけなので制御はONのみです。

回路番号
(リレー番号)
ON・OFF制御
③ーCON
④ーAON
④ーCON
開店準備用(P1)

次に、営業中パターン(P2)は準備中の照明を何か所か消灯して他のメイン照明を点灯させる制御になるのでONとOFF両方登録する必要があります。

そのままを維持するものは設定する必要はありませんが、誤操作防止様に再度設定しておくといいでしょう。

回路番号
(リレー番号)
ON・OFF制御
②ーAON
③ーAON
③ーBON
③ーCOFF
④ーAOFF
④ーBON
④ーC
(開店準備から維持)

(ONでも可)
営業中(P2)

閉店後に常夜灯のみを点灯させるので消し忘れ防止を兼ねて照明のOFFパターンを組みます。(常夜灯のみON)

回路番号
(リレー番号)
ON・OFF制御
②ーAOFF
③ーAOFF
③ーBOFF
③ーCOFF
④ーAOFF
④ーBOFF
④ーC
(営業中から維持)

(ONでも可)
閉店常夜灯(P3)

パターンでは時間帯や周囲の環境で照明の点滅方法が変わる時に、便利です。

例のような店舗の準備・営業時間に合わせたり、フル2線タイマーを使用して外灯のパターンを変えたりとても便利な機能です。

グループ、パターンの管理

とても便利なグループ設定及びパターン設定ですが、設定方法以上に大切なことがあります。

それは、アドレスの設定管理です。

図面の様な小規模の施設だと現地でスイッチを操作しながらでも現状を確認する事はかのうですが、規模が大きくなり設定表がないと、設定変更ができなくなります。

一つのアドレスに複数のグループやパターン、タイマー制御などがあると、点滅をする事があり、停電などにもつながります。

個別アドレス設定表

  • 分電盤名称
  • T/U(アドレス)
  • 回路番号
  • パターンの有無(すべての記載)
  • グループの有無(すべての記載)
  • タイマー制御の有無(時間も合わせてあれば、なおOK
分電盤名所 T/U
(アドレス)
回路番号
(リレー番号)
パターン設定グループ設定タイマー設定
0-1①ーAG1
0-2①ーBG1
0-3②ーAP2、P3
0-4③ーAP2、P3
1-1③ーBP2、P3
1-2③ーCP1、P2、P3
1-3④ーAP1、P2、P3
1-4④ーBP2、P3
2-1④ーCP17:00(OFF)
個別アドレス設定表

グループ設定表

  • グループ番号
  • アドレス
  • 回路番号
  • 部屋名(制御名)
  • タイマー制御の有無
グループ名T/U
(アドレス)
回路番号
(リレー番号)
部屋名
(制御名)
タイマー制御
G10-1
0-2
①ーA
①ーB
事務所1
グループ設定表

パターン設定表

グループ設定と違いON・OFFの制御が別々になるのでアドレスの他に制御方法も記入します。

  • パターン番号
  • アドレス
  • 回路番号
  • ON・OFF
  • 制御名
  • タイマーの有無
パターン番号T/U
(アドレス)
回路番号
(リレー番号)
ONOFFタイマー制御制御名
P11-2
1-3
2-1
③ーC
④ーA
④ーC


開店準備
P20-3
0-4
1-1
1-2
1-3
1-4
②ーA
③ーA
③ーB
③ーC
④ーA
④ーB










営業中
P3 0-3
0-4
1-1
1-2
1-3
1-4
②ーA
③ーA
③ーB
③ーC
④ーA
④ーB





常夜灯
パターン設定表

さいごに

フル2線のグループやパターンを有効に使うことができれば、色々なことができます。

タイマー、自動点滅器、人感センサー、温度センサー、照度センサーなどなど、多種多様な制御機器もあります。

こういった、制御方法もあるという事を頭の隅にでもいいので知識として知っていれば、施主の要望にも幅広い提案ができると思います。

他のページでもフル2線の説明をしてますので参考にしてみて下さい。

少しでも皆さんのお役にたてれば幸いです。

ご意見・ご感想はコメントよりお願いします。

バイバイまたねー✋

施工
スポンサーリンク
電気と投資と生き方

コメント