電気工事「接触防護措置」とは?

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用語「接触防護措置・簡易接触防護措置」

簡易接触防止とは

電気設備技術基準・解釈の第1条に接触防護措置について規定されています。

第1条

三十六 接触防護措置

  1. 設備を、屋内にあっては床上2.3m以上、屋外にあっては地表上2.5m以上の高さに、かつ、人が通る場所から手を伸ばしても触れる事のない範囲に施設すること
  2. 設備に人が接近又は接触しないよう、さく、へい等を設け、又は設備を金属管に収める等の防護措置を施すこと

三十七 簡易接触防護措置

  1. 設備を、屋内にあっては床上1.8m以上、屋外にあっては地表上2.0m以上の高さに、かつ、人が通る場所から容易に触れることのない範囲に施設すること
  2. 設備に人が接近又は接触しないよう、さく、へい等を設け、又は設備を金属管に収める等の防護措置を施すこと

以上が「電気設備技術基準・解釈」で定められている規程ですが、簡易接触防護措置の高さは低く感じます。屋内の1.8mなんて身長の高い人だと頭があたるレベルです。

さく、へい等は物理的に障害物があるので接触防止になるのはわかりますが、人が容易に触れる事のない範囲とは何でしょうか?

今回は、人が容易に触れることのできない範囲について考えていきたいと思います

接触防護措置と簡易接触防護措置の違い

しっかり文を読んでいくと接触防護措置は「人が通る場所から手を伸ばしても触れることのない範囲に施設すること」となっています。

なので、簡易接触防護措置では人が普通に歩いている状況で接触しない範囲、接触防護措置では手を伸ばしても接触しない範囲を考察していきます。

触れることのない範囲を考える

垂直高さ

日本人男性の平均身長180cm以上は「男性全体の約6%」を占めており、約17人に1人は180cm以上の人がいるため、簡易接触防護措置の屋内1.8mでは低いと思われます。

次に屋外の地表高2.0m以上の場合、195cm以上の人が「男性全体の約0.005%」と約2万人に1人程度なので一般的に考えると2.0m以上で簡易接触防護措置としては十分ではないでしょうか?

つぎに、接触防護措置の手を伸ばした状態を検証していきます。

日本人の男性平均身長が約175cmあり、上肢拳上高(手を頭の上に伸ばした時の全高)は身長×1.2が目安なので「175cm×1.2=210cm」のため、屋内2.3m以上でも十分な高さとなります。

しかし、男性全体の中で「180cm~190cm約5%」・「190cm~194cmが約0.5%」・「195cm~が約0.005%」います。

190cm~194cmは200人に1人、195cmは2万人に1人なので、今回は一般的に考えられる高さは194cmの人を上限として考え、人が手を伸ばして触れる事の出来る上肢拳上高 は「194cm×1.2=233cm」となります。

通路上で手を伸ばした高さであれば約2.4mを確保した方が安全だと思われます。また、屋外の地表面から2.5m以上を確保できれば十分ですね。

水平距離

一般的に身長と両手を横に伸ばした距離が同じと言われていますので、単純に「194cm÷2=97cm」が手を伸ばして届く水平距離の上限とします。

なので、人が立ち入れる場所より1m以上確保する事で接触防護措置及び簡易接触防止になると考えられます。

さいごに

身長等から考えると、屋内、屋外の高さの違いはあまり影響されないと思います。(地面の起伏を考慮しているのかもしれませんが・・・)

明確な数字はありませんが、平均身長等で算出した今回の隔離距離を参考にしてみてはいかがでしょうか?

ちなみに、身長高の世界一は272cmです。この位の人になると届かない範囲とは一体どのくらいの高さにすればいいのでしょうか・・・また、フェンスがあっても、跨いでしまいそうですね・・・

ご意見・ご感想はコメントよりお願いします。

バイバイまたねー✋

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