電気の困りごと「故障対応」「工事依頼」どうすればいい?
電気工事の算出方法
まずは電気工事費の算出方法をチェックしましょう。
電気工事の基本的な費用は、歩掛人工に労務単価をかけたもので割り出されます。そのほかに材料費や経費などを加えた費用が電気工事トータルの料金になります。
材料費
A材と呼ばれる、分電盤や照明器具といった機器費、B材の電線や電線管などの材料費、C材のビスやテープなどの消耗品雑材からなります。
労務費(人件費)
電気工事を行う、作業員等に支払う作業費です。
その他経費
その他経費には税法上でいえば、旅費交通費、通信費、接待交際費、保険料、水道光熱費等がありますが、ざっくり言うと会社として運営していく為に必要な費用となります。
電気工事の相場の見極め方
相場を調べる方法で一番効果的なのは、相見積もりをとる事です。
最低でも、3社はとりましょう。
業者の中には「〇〇工事 一式 〇〇〇円」と一式のみの項目があるかもしれません。丁寧な業者では材料費、労務、経費など細かく細分化して計上しています。
なるべく、見積もりの内容がわかりやす様に、材料等の記入もお願いしましょう。
また、施工方法が業者によって変わったりしますので、施工方法の確認は必ず行いましょう。それによって、材料費や作業時間も変わってきます。
材料費の相場
A材では、照明器具などのインターネットで検索できるようなものであればネット価格×1.3倍程度が妥当かと思います。分電盤などのオーダー品は、相見積もりを取るなどして相場を調べましょう。
よくネットの価格と合わせて欲しいと言われますが、材料の選定、準備、検品などの見えない労力に対しても費用が発生います。ネット金額にしたいのであれば支給品として全ての手配をするのが筋だと考えて欲しいです。
B材は、 建設物価を参考にします。建設物価では地域別での材料の単価が記載されています。
建設物価の単価を大幅に超えていなければ妥当だと思います。
C材は、全体の材料費の3~5%を目安にしましょう。
労務費(人件費)の相場
労務費は材料に対する歩掛単価で算出する方法と日当で算出する2パターンがあります。
歩掛とは1つの材料を施設するのにかかる時間みたいなものです。歩掛単価が「1」であれば、1人×1日=1人工となります。
歩掛は一般社団法人建設物価調査会より発刊されている建設物価(毎月発刊)に細かい材料事に記載されています。合わせて地域や業種毎の労務単価も載っていますので参考にしましょう。
歩掛での算出例
照明器具の増設工事でケーブルを10m配線して照明器具を1台増設します。
ケーブルの歩掛1mあたり「0.1」、照明器具の歩掛「0.5」とします。
歩掛あたりの労務単価は1人8,000円
8,000円×{(ケーブル歩掛0.1×10m)+(照明器具歩掛0.5)}
=8,000円×(合計歩掛1.5)
=12,000円となります。
次に、日当で算出方法です。
すごく簡単な算出方法です、労務費×人数×作業日数で割り出されます。
地域によりますが20,000円~25,000円くらいが目安になります。
20,000円×2人×1日=40,000円となります。
算出方法のすみわけですが、歩掛単価は店舗の改装~大規模工事の日当での算出が難しいときに使用します。
逆に軽微な作業では材料が少なく歩掛単価で算出すると数千円となったりしますが、作業時間は1日かかる事もあります、その時は日当での算出をします。
その他経費の相場
現場以外の場所にも費用は発生しています。
例えば、連絡を取る為の携帯代、工事用車両の燃料代・車検代、会社の水道光熱費、事務員などの給料があります。
たまに、諸経費なんて「儲けでしょ!?」と言われる方もいますが細かく突き詰めていくと結構裏では費用がかかっているものです。
諸経費の目安としては、2割くらいだと思います。
値切りはできる?
相見積もりの中の安い業者に一言「値引きできますか?」と聞きましょう。
値引き出来ますか?
〇〇円くらいなら・・・何とかします!
と、一言で値引き金額を伝えてくれる業者であれば、そこで手をうちましょう。
あまりしつこく値引きを強要すると業者に嫌われてしまい、工事自体を行って貰えないかもしれません、良くても工事の質が下がってしまう可能性もあります。安かろう悪かろうです。
値引き金額の目安は工事金額の1割弱程度が限界だと思います。
とても大事なこと
ここまで、書いてきた事は相場を知り騙されない為であって、決して工事金額を安くする方法ではありません。
施工業者も儲けが必要です、その為に仕事をしています。
知識もなく無謀な値切りであれば、やる気がそがれて良い仕事はして貰えません。
本当に値引きが目的であれば、しっかりとした知識を身につけて適正な範囲で交渉をしましょう。
また、工事完了後に意外と早く終わったから値引きしようとしてはいけません。もし、次回も工事を依頼したいような手の良い業者には絶対言わないようにしましょう。
(見積もり内容や説明と違ったり、乱雑な工事の場合はガンガン言ってヨシ!)
相見積もりの取り方
一番は現地調査をして見積もりを出し貰うのが良いです。
もし、現地調査が難しい場合は工事内容の一覧表を準備しましょう。
- 工事依頼内容の一覧表
- 平面図など位置関係のわかるもの(手書きでもOK、寸法がわかればなおOK)
- 設置したい機器の型番など細かな情報
- 設置場所の写真
また、施工方法は統一して積算してもらいましょう。
施工業者を複数知らない方はインターネットなどで検索すると出てくる業者に聞いても良いです。基本は見積もり無料なので、聞くだけでもいいでしょ。
さいごに
相場を知り金額交渉をする事も大切ですが、一番大切な事は施工業者との信頼関係です。
見積もりや説明が丁寧な方は、施工も丁寧です。
もし、相場より少し高くてもキレイな仕事をしてもらえたり、急な故障や工事依頼にも対応してもらえたりします。
工事金額の他に、人間性を重視して施工業者を選定してみてはいかがでしょうか?
ご意見・ご感想はコメントよりお願いします。
バイバイまたねー✋
コメント