図面の配管表示「GLT」とは
GLTとは
電気図面の保護管として「GLT」なる表記があります。
自分も初めて見たときは、「何これ?」でした。
調べてみるとGLTの表記は「G+LT」で意味が分かれていました。
Gはそのまま、G管の事を表し厚鋼電線管の事です。
LTは使用する配管に施された合成樹脂被覆又は塗装の種類を表すものでした。
合成樹脂被覆とは
JIS C 8380ケーブル保護用合成樹脂被覆鋼管に規定されている物で主として一般のケーブル工事並びに暗きょ式及び管路式による地中電線路において、ケーブルを保護するために用いるもので、表面を防錆樹脂で被覆したケーブル保護用合成樹脂被覆鋼管です。
用途
ケーブル保護用として次の様な用途に適しています。
- 地中埋設管路
- 湿気の多い地下、トンネルなど
- 科学工場などの特殊環境
特徴
- 雨水、海水、土壌などの自然条件の中で腐食や亀裂を起こさず、安定した皮膜を保つ
- 酸、アルカリの他、多くの化学薬品に対し、常温で溶解する心配がない
- プラスチックの優れた電気絶縁性が効果的に利用でき、埋設管の電食などに強固な保護能力がある
- 一般的に紫外線に弱いので、日の当たりにくい場所に最適
ケーブル保護用合成樹脂被覆鋼管の種類
ケーブル保護用合成樹脂管には2種類の被覆方法があります。
種類 | 記号 |
内外面を被覆した被覆鋼管 | LL |
外面を被覆し、内面を塗装した被覆鋼管 | LT |
下記のように金属製配管の内外に被覆処理を施した配管になります。
PanasonicからはLTタイプが販売されています。
丸一鋼管のカタログではLLタイプにて表示されていますが、自分自身が使用したことがないので確認が必要かと思います。
また、G管の他にもJISではC管、E管にも規定がされていますので特注品として作ってもらう事も可能かもしれません。用途があるかは不明ですが・・・
施工方法
基本的にはG管と同じ施工方法になります。
Panasonic製のネジ内付属品では止めネジ部のカバーに粘着性のシールが付いていますが、粘着性が弱く日が経つと剥がれやすくなります、テープ巻きなどで補強をするといいです。
施工の一番の注意点は傷に弱い事です。運搬時や施工時に配管等に傷が付くと被覆と配管の間に水分が貯まりやすく、その部分から錆が発生します。また、このような状態では、通常のG管よりも錆の発生が早まりますので傷部はかならず補修を行いましょう。
パナソニック(Panasonic) 補修用塗料 1kg DL0301
さいごに
取り扱い方を間違えなければ、腐食性に強くとてもいい商品だと思います。
しかし、傷が付きやすく材料を余らせても保存が大変です。高価な物なので材料の拾い出しは丁寧に行いましょう。
少しでも参考になれば幸いです。
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ばいばいまたねー✋
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