水深が浅くても侮るなかれ「水のちから」
思い出話
自分の仕事内容は現場の担当者~ランプ交換まで幅広く行っています。
ある時に橋下の「照明が切れているのでランプ交換をして欲しい」と依頼がありました。
最初は足場を作って作業しようかと思っていたのですが、足場代の見積もりが「なんと50万」もするって言うじゃないですか!!
それを見て私は足場をあきらめました。
当時の自分は入社間もなく金銭感覚は高校生並みです。
とてもじゃないけどランプ1本交換する為に使う金額ではありません!
お客さんとも話をしてソッコーで却下です。
どうやってランプ交換しようかな~
良い方法ないかな~
わからなーい
と一人で悩んでました。
もう一度現場で方法を確認しようと思い一週間後に現場を訪れると・・・
なんと水位が激減しているではないですか!?
今なら梯子で出来る!と判断して作業をさせてもらう様にしました。
※梯子は昇降器具になります梯子作業は原則禁止です。
ランプ交換当日は一人で作業を行っていました。
河川内は足場がわるく川の流れで足もとられ照明器具下に着くまでに体力をだいぶ消耗したので梯子をいたん下に置くことにしました。
水深も浅いので流れる心配もないし軽ーい気持ちで下に置きました。
休憩も終わり「さぁ!作業開始だ!」と梯子を持った時・・・
梯子が持ち上がらない・・・
あれ?
重たい・・・
川の流れが梯子を流す力ではなく抑え込む力になってしまい梯子を上にあげる事ができません。
また、梯子の長さのせいで先の方に力がかかりどうしても上がりません。
水深が浅いのでこんな事になるとは思ってもみませんでした。
何度か持ち上げようとしても無理でした。
少し悩み・・・
「そうだ!先を少しづつあげていけばいいんだ!」と思った自分は足元に落ちている石を拾い集めて梯子に下に敷き少しづつ梯子の先を水面より出していきました。
流れで石の山を崩されながらもようやく水面より出たので、何とか梯子を水中から救出する事ができました。
まわりから見れば川のなかで石を集めている怪しい人にしか見えませんね💦
なんやかんやでランプ交換も無事に行う事ができました。
河川情報
- 二級河川
- 川幅 約40m 遊歩道込み 約60m
- 作業時の水深 ひざ下20cm位だったので「約20cm~30cm」
- 作業高さ 約5m~6m
はしごの安全な使い方
移動はしご
安全衛生規則 第527条
事業者は「移動はしご」については、次に定めるところに適合したものでなければ使用してはならない。
- 丈夫な構造とすること。
- 材料は、著しい損傷、腐食等がないものとすること。
- 幅は30cm以上とすること。
- 滑り止め装置の取付その他転位を防止するために必要な措置を講ずること。
安衛則では「はしごの構造」の事ばかりなので使用者は損傷や腐食などの管理維持を注意しましょう。
固定はしご
固定はしごとは建物などに固定されている、移動する事の出来ない「はしご」の事です。
安全衛生規則 第556条
事業者は「はしご道」については、次に定めるところに適合したものでなければ使用してはならない。
- 丈夫な構造とすること。
- 踏みさんを等間隔に設けること。
- 踏みさんと壁の間に適当な間隔を保たせること。
- 「はしご」の転位防止のための措置を講ずること。
- 「はしご」の上端を床から60cm以上突出させること。
- 「坑内はしご道」でその長さが10m以上のものは、5mいないごとに踏みだなを設けること。
- 「坑内はしご道」の勾配は、80°いないとすること。
- (5.~7.)までの規定は潜函かん内等の「はしご道」については適用しない。
さいごに
自分が「はしご」を使用するにあたって思う事は2人以上で作業を行うのが一番の安全対策かと思います。
移動運搬に関しても長尺物は建物や第三者への接触を起こしやすく注意が必要になります。2人で前後を持ち運ぶ事で周囲への接触を減らす事ができます。
「はしご」は昇降設備だから作業をするのは禁止!と言われてしまうと元も子もない無いですが、「はしご」上で作業をする事があるかと思います。
そんな時は下で「はしご」を抑える人が必要です。転位防止にもなりますし、やはり作業員は作業に集中してしまい不安全な事に気付けません、他の人が注意する事で事故防止につながると思います。
安全を心掛けて作業をしましょう。
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バイバイまたねー✋
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